2023年 04月 30日
統一地方選挙を振り返って |
4月9日に行われた統一地方選挙の前半戦において、私は10票の差で奈良県議会議員選挙に落選いたしました。選挙に当たりご支援、ご協力頂きました多くの方々、また私に一票を投じて頂きました8,331人の方々には感謝の気持ちで一杯です。誠にありがとうございました。
また、ご期待とお力添えを頂きながら、仕事でお返しできなくなったことに、たいへん申し訳なく、また心苦しく感じています。
前任期終了の4月30日からは無職となり、暫くは就活に集中することとなりますが、暖かく見守って頂ければ幸いに思います。
さて、3月31日に始まった統一地方選挙も4月23日に終了。今回は、前半戦、後半戦を通しての今回の選挙について振り返り、感じたところを綴ってみたいと思います。
前半戦の知事戦は、保守が分裂、実質的に維新(維新も保守ですが)との三つ巴の構図が全国的にも話題となりました。この構図に至るには、それぞれの候補者の事情やお考えがあったと思いますが、「保守候補者の一本化」、「世代交代」を望む声が多かったように思います。結果として維新の候補者が当選。保守候補2人の票を足せば逆転していたのですから、維新候補が漁夫の利を得たと言えましょう。
県議会議員選においても、知事戦の影響もあってか、投票率が上昇し、維新の風が吹き荒れるかたちで、維新公認候補者が続々と当選し、14議席(改選前は3議席)を獲得するに至りました。
生駒市選挙区では例年と異なり、立憲、共産の両党の候補者が立たず、維新候補2名、自民候補2名、無所属1名の5名で4議席を戦うこととなりました。維新の知事候補が元市長ということもあり、その支持率は高く、知事選の影響を大きく受けることとなりました。投票率が前回よりも約10%(約1万票)上昇。その全てが維新の新人候補に向かったように思います。また、無効票が1,600票以上あったことから、立憲、共産の両党の支持者の票が行き場を失ったのではと推察されます。
後半戦の生駒市長選挙については、現職と維新の公認候補との一騎打ちとなりました。両名の戦いは今回で3度目。ただし、これまでは維新公認候補は自民推薦で出馬していましたが、今回は自民党から推薦を得られず維新から公認を得ての出馬。他方、現職は自民、立憲、国民からの推薦を得ての出馬と、これまでと異なる構図となりました。前半戦の影響から維新の風が吹き、維新候補と激戦になるかと思われましたが、結果は現職が圧勝。
やはり、維新候補が4年間生駒市での活動がほとんどない上に、政党を変え、名前を変えての出馬ということに対して、市民は厳しい目で見られていたのかと思います。風だけで結果が出ることがなかったことに安堵いたしました。
しかしながら、生駒市議会議員選挙では、維新の候補者3名が上位で当選。全くの新人がトップ当選。また、前回200票台だった方が2,000票上乗せしての当選と、やはり維新の強い風が吹いていました。その他は、確りとした地盤のある方、日頃の活動が目立つ方、選挙上手な方が順当に当選されたように思います。結果は新人5名が当選、現職17名が当選(4名が落選)となりました。
最後に、自分の選挙について振り返ってみたいと思います。
「選挙は仕事ではない。任期中の仕事を全うする。」との思いで、選挙準備もそこそこに2月議会に臨み、挨拶回りも不十分なまま選挙戦に突入。
「今回の選挙は厳しいから」と徹底的に挨拶回りをされ危機感を伝えていた方とは対照的に、選挙前から「樋口は大丈夫」との声が周囲から聞かれる中で、私が「『大丈夫』という声が怖い」と選挙の厳しさを訴えてもなかなか伝わらず、支援の広がりを欠くこととなりました。結果を見て「あと10票位ならなんとかできた」と多くの方々から聞かれたのは、まさにこのことを表しているように思います。応援してくださる皆様の心に火を付けられなかった私の責任と大いに反省しています。
また、「前回の当選後、顔を出さない」、「選挙前も挨拶回りに来ていない」という声も聞かれましたが、コロナ禍の中にあっては個別の訪問を遠慮していたこと、コロナ対策のため関係者への面談に注力していたことが要因しており、言い訳はしたくはありませんが、時期が悪かったとしか言いようがありません。
また、仕事を全うした結果として挨拶回りが不十分であったことが敗因とは考えたくありません。選挙では「議員になりたい人」ではなく「議員になってもらいたい人」、そして何より「確りと仕事をしてくれる人」を選ぶべきとの私の信条に照らせば、今回の敗因は、「他の議員に比べて仕事が足りなかった(評価されなかった)。」と考えたいと思います。
「4年後もう一度頑張って!」という言葉も多くの方々からお聞きしますが、落選したからこそ考えさせられることが多く、今は4年後のことは全く頭にありません。4年経てば、自分を取り巻く環境、政治状況は大きく変わっていることでしょう。暫くは、一市民・一県民として、市政・県政に関心を持って、その成り行きを静かに見守っていきたいと思います。
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by houkoku_higuchi
| 2023-04-30 17:54